お口の中の状態によるリスク

1.歯のリスク

具体的な疾患・症状

歯がグラついている

対処法

歯周病治療


具体的な疾患・症状

歯が倒れている/飛び出ている

対処法

矯正・補綴治療でまっすぐ治す


具体的な疾患・症状

歯が虫歯

対処法

大きな虫歯は前もって治療

2.歯肉(歯ぐき)のリスク

具体的な疾患・症状

歯肉の腫れ、角化歯肉、付着歯肉の異常

対処法

歯周治療、歯周病治療・根管治療、口腔粘膜上皮の移植など

3. 骨のリスク

具体的な疾患・症状

骨量が不足している(高さ、幅など)、骨質が悪い

対処法

前もって骨造成手術(こつぞうせいしゅじゅつ:GBR)を行うこともある
インプラント手術と同時に行うこともある

先生よりひと言

骨造成手術は、技術力を要する手術です。
リスクとしては、感染・移植骨の露出・壊死、軟組織(歯肉)不足、歯肉の形態不良等です。

4..かみ合わせのリスク

具体的な疾患・症状

かみ合わせの乱れ

対処法

補綴治療や矯正治療で整える

先生よりひと言

インプラント前にこのような前処置が必要です。
インプラントを長持ちさせるためには、一口腔単位の総合的な治療が必要になります。

5.生体力学的リスク

A. 噛み合わせの力と方向のリスク

  • インプラントの位置、方向
  • インプラントの数(例えば、奥歯3本の欠損に対しインプラントが2本のブリッジ)
  • インプラントブリッジのダミー(インプラントに支えられていない歯)の場所が2本のインプラントよりも前であったり、後ろであったりすること
  • インプラントの歯(上部構造の大きさ、形)
  • 側方運動時(顎を横に動かした時)の接触の強さ
  • 歯ぎしり、くいしばりのある方
  • 噛む力が異常に強い方
  • 細いインプラントを使用

※インプラント周囲の辺縁骨の吸収のリスク

  • 上部構造の破折、脱落のリスク
  • インプラント体の破折、インプラント脱落のリスク
  • インプラント周囲炎のリスク

B. 手術時のリスク

  • インプラント埋入時の初期固定(きつく骨に固定できたか)

※比較的早期のインプラント脱落(1年以内)のリスクがあります

C. 補綴、技工上のリスク

  • 適合不良な上部構造
  • 上部構造やアバットメントのネジの締め付けトルク不足

※上部構造を連結しているスクリューの破折や上部構造の脱落、インプラント周囲炎を引き起こすリスクがあります